還暦を前にテイクからギブへ。掃除で運気アップも実践

2016年、渋谷マウントレーニアにて行われた50歳の記念ライブのもよう
2016年、渋谷マウントレーニアにて行われた50歳の記念ライブのもよう
【写真】1984年のデビュー直後の中村あゆみ、歌手になるつもりはなかったという

 中村は2026年6月に還暦を迎えるが、年齢とともに若いころとは異なる心境の変化を感じている。

「還暦は干支(十干十二支)がひと巡りして生まれた年に戻るという意味。生きているだけで儲けものだし、今、歌えていることが本当にギフトに近いと思っています。このギフトを、どういうふうに自分の中で違う形にできるかが自分の中でのテーマです」

 若いころは、あれが欲しい、稼げてうれしい、好きな人と付き合いたいと『テイク』『ちょうだい』というのが多かった。でもこれからは、私が何か役に立てる、必要とされるところに出て行くことも考えていきたいですね」

 マネージャーの石岡氏も中村あゆみだからこそ、できることがあるという。

「あゆみちゃんは今もエネルギッシュでみんなの人生を引っ張っていける人。そのエネルギーを多くの人に分けて、幸せになってもらいましょう。私も72歳であゆみちゃんのマネージャーを続けさせてもらっていて幸せです」

 前出の土屋も次のように語る。

「ママホリも閉塞感を抱えていたママたちのためにプロデュースされた企画ですし、もともとギブの精神が強いあゆみさんです。気配りも素晴らしいですが、それを義務感ではなく、楽しんでやってらっしゃるのが伝わってくるんです。そんなあゆみさんの姿勢が素敵で憧れます」

 パワフルで前向きな中村だが、もちろん落ち込むことも挫折もあった。しかしネガティブな思考が出てきたときは極力それを手放すようにすることも覚えたという。

「ピンチが来たときもチャンスだと思うし、何か良くないことが起こっても、私へのメッセージだというふうに切り替えています」

 日々の生活の中ではいらないものを手放し、執着せずに身軽にしていくことも大事だ。

「ただ、ガンガン捨てるのは得意じゃなくて、まだ使えるものは活用したいんです。いらなくなったTシャツは切って、床を拭く布にして、最後まで使い切ってから捨てています。衣料品のリサイクルボックスも使っています。地球全体でゴミを減らすためにも、うまく処理していく仕組みが欲しいですね」

 運気を上げるために、水回りと玄関の掃除、整理整頓は欠かさず、部屋の気の流れをよくすることにも努めているという。

歌手・中村あゆみ(撮影/山田智絵)
歌手・中村あゆみ(撮影/山田智絵)

「お金持ちのお友達の家に遊びに行くと、どのお宅もものを大事にしていて、整っているんですよ。私も見習っています」

 男性と女性、どちらからもモテる存在の中村は、60歳からの人生をどう生きていくのだろうか。

「結婚はもう十分(笑)。若いころは誰かに寄り添って生きていきたかったけど、一人が長くなると、寂しさよりも、自由でいる心地よさを選んでしまいます。年齢とともに買い物も旅行も男の人と行くより、女同士で行くほうが楽しくなっちゃって。結婚という形でなくともパートナーはいたらいいなって思うので、誰にしようかなと今は選んでいる最中ですね(笑)」

 自由奔放だけれども優しいエンジェル。中村あゆみはこれからもパワフルに歌を届け続けていく。

<取材・文/垣内 栄>

『Super Lady Festival 2026 -Season5-』 会場:NHKホール(東京・渋谷) 日時:2026年5月10日(日) 開場15:30、開演16:30 出演者:相川七瀬/hitomi/一青窈/土屋アンナ/中村あゆみ(オーガナイザー)and more
オフィシャルHP:https://mamaholi.jp/
問い合わせ:ホットスタッフ・プロモーション 050-5211-6077(平日12:00~18:00) https://www.red-hot.ne.jp

かきうち・さかえ IT企業、編集プロダクション、出版社勤務を経て、'02年よりフリーライター・編集者として活動。女性誌、経済誌、企業誌、書籍、WEBと幅広い媒体で、企画・編集・取材・執筆を担当している。