それ以来、袈裟衣姿で消しゴムはんこのワークショップを始めることとなった。
麻田さんが消しゴムはんこで描き出すのは、仏教説話に基づくモチーフ。消しゴムに目をやりながら仏様や親鸞の話を語り、多くの人々の話を聞く。
自分なりの見方で世の中を見て判断している
「サングラスをかけると、その色に染まって見えますよね。サングラスとはそれぞれの人の心で、自分なりの見方で世の中を見て判断している。真実は、その外にあるんです」
麻田さんは今年3月に著書『極楽寺のお坊さん式 こころのストレッチ108つ。』を上梓。煩悩の数にちなんだ108項目にわたり《100点よりも“そこそこ”をたくさんやれば何百点にもなる》《当たり前は当たり前でない》《絶対をつくらない》といった、生きるためのヒントが綴られている。
「私たちは枠にとらわれすぎて、苦しくなってしまうことや、周りが見えなくなってしまうことが多々あります。そのような枠を、ストレッチするように緩ませることができたら、ホッと安らぎ助けてくれる周りの存在に気づく機会になると思います」
あさだ・こうじゅん 僧侶。新潟県小千谷市の浄土真宗本願寺派寺院、極楽寺に生まれ、現住職。開かれたお寺を目指してイベントを主催する。2004年、新潟県中越地震で被災。エコをテーマに復興イベント「極楽パンチ」を始める。'07年に消しゴムはんこ作家の活動も開始。消しゴムはんこ作りを楽しみながら仏教思想を伝えるワークショップやイベントを、これまでに全国各地で150回以上開催し、消しゴムはんこを使った寺院の襖絵や参拝印の制作なども行う。


















