目次
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ー そばや玄米は意外に高い
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ー 揚げ物はOK!おやつは低糖質を
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ー 検証その1:「食後血糖値」が上昇するのは……
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ー 検証その2:ヘルシー食材&食事法は血糖値を上げにくい?
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ー 【結論】食事は時間をかけて「炭水化物をあと食べ」

 

 健康意識の高まりで、玄米や全粒粉など血糖値を上げにくいとされる「低GI食品」を選ぶ人が増えている。しかし、実際のところ血糖値への影響はどうなのか。疑問を持った内科医の山村聡先生が“食べて”検証、糖質の意外な落とし穴を指摘する。

 YouTubeでの血糖値に関する検証動画が話題となった、内科医の山村聡先生。 糖尿病は血液中の糖の濃度「血糖値」を高いまま放置しているとかかる病気だ。全身の血管がボロボロになり、自覚症状がなくても失明や腎不全などの深刻な症状を招く。

「食習慣に注意し、上手に血糖値と付き合っていくことが糖尿病の予防になるので、自らを実験台とした検証動画を発信し始めたんです」(山村先生、以下同)

 腕につけた小型の測定器で、食前から食後にかけて血糖値の変動を記録してデータ化。そうして計測データを収集した結果、これまでの血糖値の常識が覆された食べ物もある。

そばや玄米は意外に高い

食品が血糖値を上昇させる速度を数値化したGI値という指標があり、その数値が低いと血糖値が上がりづらいとされてきました。しかし、低GI食品の玄米も、白米と同じようにしっかり上昇していたことに、個人的にもびっくりしました

 加工食品の材料に含まれる隠れた糖質や炭水化物も思わぬ伏兵に。例えば焼き鳥の甘辛いタレや、甘いお酒に含まれる果糖ブドウ糖液糖などもそう。血糖値がなかなか下がらない人は、そのような隠れ糖質を見逃している可能性があるという。

 注意したいのが、食事のたびに急上昇・急降下する“血糖値スパイク”。乱高下が血管に負担をかけ、病気のリスクを上げてしまう。

実は食後の眠気は血糖値スパイクが起きているというサインかも。食後2時間くらいするとお腹がすくなどの自覚症状があれば、糖分の摂取を控えてみてください

 また、週女世代は加齢や女性ホルモンの減少により血糖値が上がりやすいという。

「膵臓(すいぞう)から分泌される血糖値を下げるホルモン『インスリン』を出す働きが落ちてくるので、高血糖が続いたり、本来そこまで血糖値が上がらない食品で急上昇することもあるため、注意が必要です」