検証その1:「食後血糖値」が上昇するのは……

玄米と白米、どっちが上昇?

【結果】低GI食品の玄米だが上昇率は白米とほぼ同じ

 食物繊維が多く、食後血糖値が上がりにくいとされる低GI食品の代表格・玄米だが、白米と上昇率はほぼ同じ。高血糖の時間も長く、血管に負担がかかっている可能性が。

「一方で白米のように急激に下がると低血糖の症状が出ることも。一概にどちらがいいとは言えません」(山村先生、以下同)

そばとうどん、どっちが上昇?

【結果】「小麦粉由来のうどんのほうが血糖値が上がりやすい」はウソ

そばとうどん
そばとうどん

 そばに含まれる植物性タンパク質には食後血糖値の上昇を抑える働きがあるといわれているが、うどんと大差なしという結果に。

「計測してみたらこのときは、うどんより数値が高くなりました(笑)。血糖値が気になるときは、GI値よりも炭水化物量をチェックしてみて」

全粒粉パンと食パン、どっちが上昇?

【結果】むしろ全粒粉パンのほうが血糖値が上昇しがち!

全粒粉パンと食パン
全粒粉パンと食パン

 食物繊維や胚芽を含む未精製の小麦で作られる全粒粉パンは普通のパンに比べてGI値が低い。しかし、食後血糖値は食パン同様に上昇し、上昇幅は89mg/dLに。「全粒粉パンから、ビタミンやミネラルを摂取できる点はいいと思います」

焼き鳥のタレと塩、どっちが上昇?

【結果】調味料の“隠れ糖質”に注意!焼き鳥を食べるなら塩一択

焼き鳥のタレと塩
焼き鳥のタレと塩

 山村先生は焼き鳥の味つけぐらいでたいして血糖値は変わらないと思っていたが、甘みを加えたタレのほうがはるかに上昇。

「『今まで調味料はあまり気にしなくても良い』と患者さんに伝えていましたが、『隠れた糖質は要注意』に変えました」

柿の種とピーナツ、どっちが上昇?

【結果】柿の種の原料は米、ピーナツだけならセーフ!

柿の種とピーナッツ
柿の種とピーナッツ

 ピーナツは炭水化物量をほとんど含んでいないので、血糖値に影響はない。柿の種は1袋でもかなり変動した。

「柿の種の原料は米なので、ご飯を食べているのと一緒。しょっぱいおつまみなら血糖値が上がりにくいというイメージもありますが、決してそうではありません」

日本酒とハイボール、どっちが上昇?

【結果】ハイボールなどの蒸留酒なら安心!穀物が原料の醸造酒は注意

日本酒とハイボール
日本酒とハイボール

 日本酒は米が原料の醸造酒のため、しっかり血糖値が上昇した。ハイボールはウイスキーを無糖の炭酸で割ったもの。ウイスキーは蒸留酒のため糖質は基本的にゼロなので、血糖値への影響は少ない。「日本酒を楽しむなら適量で」

甘いサワーには血糖値上昇の大敵「果糖ブドウ糖液糖」が!
 焼酎はハイボールと同じ蒸留酒のため糖質ゼロだが、甘い味のサワーは危険。果糖ブドウ糖液糖という血糖値を上昇させる親玉のような糖が使われている場合もある。サワーは焼酎+炭酸で手作りした無糖のものがおすすめ。