太極拳やヨガで認知症のリスクを軽減

 また運動は、筋肉内で活性酸素を発生させる。活性酸素も免疫力アップを助ける働きがあるが、過剰になると正常な細胞を傷つけてしまい、老化や動脈硬化などの原因になってしまう。

「つまり、全力のジョギングより速足程度の軽い運動のほうが、身体にも脳にもいいということです。私は、『3分速足3分ゆっくり』を繰り返すウォーキングをすすめています。足腰の筋肉も鍛えられるので、要介護状態になるリスクも低くなります」

 ウォーキングのほか、太極拳やヨガにも認知症を予防する効果があるようだ。

「どちらも身体全体を連動させる動きが特徴で、バランス感覚が鍛えられます。これにより右脳の頭頂葉が活発になり、空間認知や感覚情報などの高次認知機能が維持されます。右脳が働くと、論理的思考や計算能力を司る左脳にもいい影響を与え、脳全体の機能が改善するわけです」

 太極拳は元来、武術でもあり、全身の筋力アップにもなる。一方のヨガは全身を使ってポーズを保つため、柔軟性が鍛えられる。

「中高年になると薬の服用が増えてきますが、それは対症療法でしかない。本当の健康を維持するために、運動や食事で従来の身体エネルギーを上げていくべきです。無理をせず、自分に合ったペースで運動は続けてほしいです」

 運動が苦手な人は、篠浦先生が実践する体操も教えてもらったので、ぜひ、チャレンジしてほしい。