実は20種類以上の栄養を含むバランス食
健康やダイエットを意識して、「お昼はざるそばであっさりと済ませよう」とする女性も多いだろう。しかし、和田先生によれば、それこそが老化を進める罠なのだという。
「例えばざるそばの材料は、そば粉、小麦粉、だし、しょうゆ、ネギ、のりなど6種類程度。これでは栄養もカロリーも圧倒的に不足します。一方、現代のラーメンは違います。スープだけでも豚骨や鶏ガラ、魚介、野菜など10~15種類以上の食材が煮込まれているものが多い。そこに麺やチャーシュー、煮卵、ほうれん草、メンマ、ネギといったトッピングを加えれば、1食で20種類以上の栄養素を一度に摂取することも可能です。スープには食材から溶け出したカルシウムなどの必須ミネラルも豊富に含まれていて、優れた栄養バランス食の一面もあります」
巷には「〇〇だけ食べれば健康になる」といった極端な健康法があふれているが、それに惑わされて偏った食事になるくらいなら、一杯でさまざまな食材の栄養をとれるラーメンのほうが、健康のためには理にかなっているという。
「でも、ラーメンは塩分が多いから血圧が上がるのでは……」と心配する声も聞こえてくるが、和田先生は「日本の塩分制限は健康な一般の人には厳しすぎる」と一蹴する。
「世界最高峰の医学誌『ニューイングランド・ジャーナル・オブ・メディシン』に掲載された大規模型調査(17か国・約10万人対象)によると、最も死亡率が低かったのは、1日の食塩摂取量が10~15gの人たちでした。そして、塩分摂取量がそれより少なすぎる人のほうが、とりすぎている人よりも急激に死亡率が高くなるという結果が出ています。厚生労働省が目安にする1日7・5g(女性6・5g)未満という数字は、むしろ食欲不振や熱中症のリスクを高め、免疫力の低下や意識障害を引き起こす危険性すらあると私は考えています」
ラーメンを敬遠する人の中にはコレステロールや脂質を理由にする人も多い。
「これらを悪者扱いして極端に避けるのも、実は逆効果です。コレステロールは細胞膜やホルモンの材料になる大切な栄養素。不足すると女性ホルモンが減って骨粗しょう症を招き、腰が曲がって老け込む原因にもなります。さらに、適度なコレステロール値を保つほうが、免疫力が維持され、日本人の死因第1位であるがんの予防にもつながるという考えもあります」
がんを防ぐ観点からも、コレステロール値を無理に下げすぎず、免疫力をしっかり維持することが大切なようだ。
「塩分や脂質を我慢してストレスをため込み、免疫力を落とすことこそが、がんのリスクを跳ね上げる原因になると思いますよ」



















